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cdクローン病とは
クローン病は、口腔内から肛門までの消化管に炎症が起きることにより粘膜が傷ついてしまうことで発症する病気です。特に大腸、小腸、肛門に炎症が起こる可能性が高く、潰瘍性大腸炎と同じく国の難病指定を受けています。一度発症すると根治することがなく、再燃と寛解を繰り返すことが特徴です。
クローン病は簡単にいうと、免疫が暴走して自分の腸を攻撃してしまうイメージです。ひどくなると元に戻せないような障害(腸が細くなる、穴が開くなど)が出てしまう可能性があるため、できるだけ早期に発見して治療することが重要です。
症状が進行すると「腹膜炎」を引き起こすことにもなり、緊急手術をしなければならなくなります。
クローン病の症状
クローン病の症状は、基本的には腹痛と下痢です。そのほか、次のような症状も見られます。
- 発熱
- 血便
- 体重減少
- 貧血
- 肛門病変(痔ろうなど)
など
特に肛門病変はその症状からクローン病と診断できるほどの特徴があります。また、クローン病は「小腸型(病変が小腸のみ)」「大腸型(病変が大腸のみ)」「小腸大腸型(病変が小腸と大腸のどちらも)」の3つに分けることができます。それぞれ、症状と治療法が分かれるため、しっかりと検査して適切な治療を行うことが必要です。
クローン病の検査方法
クローン病は、主に以下のような検査方法があります。
- 血液検査
- 腹部レントゲン・エコー検査
- 便培養
- 内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ・小腸カメラ・カプセル内視鏡)
クローン病は、診断を確定させるために「内視鏡検査」が必要です。消化管の粘膜を直接観察することで、炎症の範囲や程度を丁寧に診断していくためです。
cdクローン病の寛解と再燃予防
クローン病の寛解状態
クローン病の症状が治まり、内視鏡検査でも炎症が確認できないほどに改善している状態を「寛解」と呼びます。クローン病は寛解状態をキープできないと、腸が狭窄状態になったり深い潰瘍ができてしまうことがあるため、可能な限り寛解状態をキープすることが日常生活を送るために必要なことと言えます。
再燃が起こることによる合併症によっては、治療をしても腸を元の正常な状態に戻せなくなるため、寛解状態はできるだけ維持しなければなりません。
再燃の予防方法
クローン病の再燃を予防するためには、投薬による治療が重要です。免疫調整薬や点滴、注射などを活用して長期間の寛解キープを目指します。
クローン病の寛解のためには、禁煙することや市販の鎮痛剤や風邪薬(解熱効果のあるもの)を控えた方が良いこともありますので、クローン病以外の病気に対して服薬が必要な場合には主治医に必ず相談しましょう。
また、自己判断で薬を減らしたり飲むことをやめるのは絶対にしないでください。
寛解状態は、「根治」したわけではありません。クローン病は再燃による身体へのダメージがとても大きいため、特に寛解を保たなければならないのです。
定期的な検査と服薬を続けて、クローン病とうまく付き合いましょう。
当院では、専門知識と診療経験が豊富な医師によるクローン病の診察や検査が可能です。
早期発見が重要な病気ですから、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。